無限季節
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前回のキチョイクのやり返す話・・・
今回はイクキチョwwwwwwwwwwwww
今回はイクキチョwwwwwwwwwwwww
前回の一件・・・キチョウがイクトの手を出そうとした事件・・・から、1ヶ月が過ぎた。
あの後、影次はキチョウに頻繁に連絡するように言い、荘汰からはイクトに暫く近づくなと命令され、イクトからも距離を置かれ、散々な目にあった。
あの事件から1ヶ月が経ったので、そろそろ落ち着いてきたのか、イクトも以前同様ふつうに仕事内容を話すようになった。
そんなある日の午前中・・・
またもフラフラと疲れきった表情で歩くキチョウの姿が・・・
キチョ「あんのバカ犬め~! 一度ならず二度も人を振り回しやがって・・・」
そう、キチョウは前回と同じ犬を捕まえて、また飼い主の所に連れて行った所だった。
キチョ「だ~か~ら~! なんでイクトさんが行かないんだよ!!!」
街の中だというのに、キチョウは怒りに我を忘れ声を荒げる。
通行人もビックリし、キチョウから距離を置いて歩く。
キチョ(今日こそはイクトさんに抗議だ!)
と、イクトに文句を言うためダッシュで事務所に戻っていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
事務所に付いたキチョウは、勢いよく応接間の扉を開けた。
イク「おや、キチョウ君・・・お帰りなさい」
と、応接間では朝食の片づけをしているイクトが笑顔でキチョウを出迎えた。
キチョ「えっと・・・ただいま戻りました」
この爽やか笑顔を向けられると、さすがのキチョウも拍子抜けしてしまう。
イク「お疲れ様です。疲れたでしょう? 今キチョウ君の分の朝食用意するから食べていってください」
キチョ「え? あ・・・どうも・・・」
イクトはニコッと笑うと、そのままキッチンへと入っていった。
拍子抜けしたキチョウはポリポリと頭をかき、ソファに座り込む。
キチョ(抗議するつもりだったが・・・とても言える雰囲気じゃない・・・)
少しすると、イクトが朝食を持って応接間に戻ってきた。
イク「さっ、どうぞ」
キチョ「あ、ありがとうございます」
お洒落なプレートには、サラダ・スープ・ハムエッグ・マフィン・果物・・・と十分な量が用意されていた。
キチョ「・・・うまい」
イク「それはよかったです。紅茶も今用意しますね」
と、またキッチンへと戻っていくイクトの後姿は完全に主夫だった。
朝食を食べ終えると、イクトにさっき果たした仕事の事を報告する。
イク「今回もありがとうございました。本当なら私が行かないといけないんですが・・・
この時間は荘汰君の学校の支度があるもので」
キチョ「あ~・・・まぁ・・・それはしょうがないですよね」
このまま犬探しだけは断りたいが・・・
イク「では、これは今回の報酬です。少しオマケしてますので」
何だかんだでおまけで少し金額がアップするので、それはそれで美味しいのだ。
イク「あ、あと、次の依頼の話があるので、少し待っててもらっていいですか?」
キチョ「あ、はい」
イク「あの書類・・・確かあそこに・・・」
とイクトが事務室に戻るのを見送りながら、キチョウはソファに持たれかかる。
ソファにもたれかかっていると、うとうとと睡魔が襲ってきた。
昨日の夕方から、明け方まで犬探しをしていたせいで、キチョウは睡眠を取っていなかったのだ。
直ぐにイクトが戻ってくるので、目を開けていようと思うが、瞼がゆっくりと閉じてしまった。
イク「・・・・・・君。・・・・チョウ君」
ゆさゆさと身体を揺すられ、キチョウは思い瞼を開けた。
目を開けると、ぼんやりとイクトの顔が写る。
イク「大丈夫ですか?」
キチョ「・・・・・・・あ、すいません」
イク「昨日から仕事してたんですよね、眠くて当然です」
にこっとイクトが笑顔を向ける。
キチョ「あ・・・仕事・・・の・・・」
ぱちっと目を開け、仕事の話を聞こうと思ったら・・・・・何かがおかしい。
よく見たら目の前のイクトは・・・どう考えても自分の上にいる。
背もたれにイクトの両腕が添えられ、ソファとクトにはさまれている状況だった。
キチョ「あの、イクトさん?」
イク「何ですか?」
キチョ「この体勢じゃあ・・・仕事の話ができませんよ」
イク「おや? そうですか?」
このやりとりの間もイクトは笑顔を向け、腕をどかそうとしない。
イク「こうやっていると思い出しますね~」
キチョ「・・・・・何を?」
イク「キチョウ君が・・・私に手を出そうとした事です」
すぅっと笑顔が消え、色違いの双眸がキチョウを見据える。
その眼には、獲物を捕らえたような獣の色が見えた。
キチョ「あ~・・・、あの一件は・・・済んだんでは?」
イク「私が忘れるとでも?」
これはまずい・・・と心の中で思ったキチョウは作戦に出た。
キチョ「・・・分かりました、あれは俺にも非があるので」
と、手を挙げ降参というポーズを取った瞬間!
挙げた手でイクトの眼鏡を奪い、腕の下をくぐり抜け出た。
キチョ「眼鏡のないイクトさんなんて恐く・・・いっ!」
くるっと振り向いた瞬間、視界にイクトの顔が写りドンッと肩を掴まれ壁に押し付けられた。
キチョ「なん・・・!」
イク「・・・・・・おや、私が二度も同じことをすると・・・思いますか?」
すっと上げた顔・・・その顔には眼鏡など付いていない。
イク「あの一件のおかげで・・・レーシックを受けたんです」
にこっと楽しそうに笑顔を向けられ、キチョウは驚いた顔を浮かべた。
キチョ「いつ!」
イク「キチョウ君が宮田くんと長期の仕事にいっている間に・・・」
キチョ「じゃあ、この眼鏡は!」
イク「荘汰君が『イッ君は眼鏡してないと目立つ』と言われてしまいまして」
と、小さく『荘太君にも困ったものですね』と困ったように、なおかつ嬉しそうに言う。
イクトを押し返そうとするが、さすがに疲れている身体では力が思うように動かない。
イク「さて・・・どうしましょうか?」
楽しそうなイクトにキチョウは口をしかめる。
すっ・・・とイクトがキチョウの首筋に顔を近づける。
キチョ「この前のお返しです」
と、耳元で囁かれたと思った瞬間、イクトの唇がキチョウの首筋に当たる。
キチョ「っ・・・」
ちゅっと音を立てると、軽く歯を立て跡をつける。
イク「後で隠してくださいね」
ニッと意地の悪い笑みをキチョウに向けると、キチョウのプライドに火が着いたのか笑みを浮かべていた。
キチョ「やってくれますね・・・」
イク「総攻めだか何だか知りませんが、安定の攻めの名を汚されたままでは癪に障るので」
どこの誰が言っていたのだろう・・・と突っ込みが入りそうだが、当の本人達はプライドを汚されたのが嫌だったらしい。
キチョウは自分の肩を押さえているイクトの腕を掴み、引き剥がす。
イク「!」
キチョ「社長に釘刺されてるけど・・・ここまでやられて・・・大人しく引き下がるわけには行きませんね~」
掴んだ腕を自分の方に引き寄せ、イクトのバランスが崩れた。
そのまま床に倒そうとしたが、イクトは床を思いっきり蹴ると、ぐるっとキチョウの身体を飛び越えた。
その反動でキチョウはイクトの腕を放してしまった。
キチョ「・・・やりますね~」
トンっと床に着地し、キチョウとの間合いを取る。
イク「いやいや、キチョウ君こそ・・・最近身体がなまっていたので楽しいです」
にこっと笑う顔は、言葉の通り楽しそうであった。
お互い睨み合いを続け、間合いは少しずつ詰めていく。
すっ・・・とお互いが動きだした瞬間・・・
宮「ちょちょちょ! ストーップ・・・ぶはっ!!!」
イク&キチョ『!!!』
バンッと勢いよく扉が開き、宮田が二人の間に入ってきたので、お互いの掌に量頬を押さえられてしまった。
イク「み、宮田くん!」
キチョ「バカじゃないの?」
どさっと倒れこむ宮田にイクトが駆け寄る。
キチョウは宮田の行動に呆れて、深いため息を漏らした。
イク「宮田くん・・・今日はカフェの仕事じゃ?」
宮「てて・・・あ、忘れ物したから急いで戻ってきたんスよ。
そしたら応接間でバタバタと音がするから、覗いたら・・・二人が凄い剣幕でにらみ合ってたから」
どうやら睨み合いの前は見ていないらしく、キチョウとイクトは心の中で安堵した。
イク「すいません、ちょっと手合わせをお願いしたら本気になってしまって」
宮「手合わせ?」
キチョ「あれだ」
くいっとキチョウが指差す方向・・・荘汰が使っている机の上にチェスが置かれていた。
しかし、駒は机の上でバラバラに散乱していた。
キチョ「俺が少し有利になったらイクトさんがズルしたもんで」
イク「・・・・・・ふふ、そういう事です」
キチョウの言葉に一瞬、イクトの眼の色が変わったが、宮田に悟られない内にいつもの笑顔に戻る。
宮「・・・・・・そうだったのか」
イク「宮田くん・・・早く行かないと間に合わないのでは?」
ばっと時計に視線をやると、あと数分で店が開く時間だった。
宮「やべ!!!」
宮田は急いで自室に戻り忘れ物を取ると「行ってきます!」と大声を上げ、カフェに戻っていった。
部屋に取り残された二人は・・・
キチョ「じゃあ、続きでも・・・」
とイクトを見たら、イクトは荘汰の机においてあったチェスとチェス盤を手にしていた。
イク「キチョウ君? 次はこれで勝負しましょうか?」
キチョ「え?」
イク「あ、負けたら・・・勝った方の言う事を大人しく聞くでいいですよ?」
と、何かを企んでいるかのような笑顔にキチョウの顔が引きつる。
その後、チェスの勝負はどちらが勝ったのかは・・・当人達にしか分からない。
だが、その勝負をやった日の夜・・・イクトがえらくご機嫌だったと荘汰が言っていたとか、いなかったとか・・・
END
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あとは、気に入ったジャンル等もちょこちょこUPしていきますので、どうぞ、ごゆっくりお楽しみくださいませ^^
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