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無限季節

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そろそろ王道カプに戻ろうと思い、久しぶりの宮おじを書いてみますvv

ブロロ・・・カタン・・・

昼過ぎ、宮田が庭の掃除をしているとバイクのエンジン音が聞こえ、事務所のポストに投函する音を聞き、中に戻るついでに取っていこうと思い、ポストを開け、ほとんどイクト宛ての手紙を手に取ると・・・

宮「?」

一番下に、可愛らしい白地にピンクのレースの封筒が・・・




宮田が応接間のソファにあぐらを組んだ状態で座り「う~ん・・・」と唸っていた。
そこへ、学校から帰ってきた荘汰が入ってきた。

荘「ただいま・・・宮田君? 何してるの?」

ソファの上で唸る宮田に荘汰は首を傾げる。

宮「あ、荘ちゃん、お帰り・・・いやね、これをポストで見つけたんだけど・・・」

宮田に差し出された手紙を受け取ると、中には可愛らしい文字に愛の告白が書かれていた。

荘「これって・・・ラブレター?」
宮「だと思う」
荘「よかったじゃん」
宮「俺じゃないよ」
荘「は? じゃあ・・・誰宛?」
宮「それがね・・・」

宮田の話によると、封筒には『事務所の素敵な人へ』としか書かれておらず、中に誰かの特徴でも・・・と思い、悪いと思いつつも中を見たが、そういった物も書かれておらず、誰宛のラブレターなのか困っている・・・という事だった。

荘「確かに・・・文章には見かけた時から貴方が気になって・・・とか、自分の思いを書いただけの内容だもんね」
宮「そう・・・事務所にいるメンバーの誰かなんだけど・・・誰か・・・」

二人は腕を組み、う~んと考え始める。

宮「無難に思ったのが・・・イッ君なんだけど」
荘「はぁ? イッ君は僕のなんだけど」

宮田の言葉に荘汰の顔の色が一気に変わる。
今にも手紙の持ち主を見つけ出して殺してしまうのでは・・・という位の気迫に宮田は冷や汗を流す。

宮「いや! 思っただけ!おもっただけだから!!!」

と荘汰を宥める。

宮「あ、もしかしたらキチョウかもしれないし!」
荘「・・・・・・そうだよね、イッ君は飛び切りカッコいいけど、キチョウさんもその次にカッコいいもんね」

荘汰の態度がコロッと変わったので、宮田は安堵のため息をついた。

荘「でも、えーちゃんかもしれない・・・えーちゃんって影ではファンクラブあるから」
宮「うっそ! マジで!」

突然の影次ファンクラブの存在に宮田は驚きを隠せなかった。

宮「あ、でも・・・もしかして・・・」

と、視線を自分の隣にいる荘汰に向ける。

荘「は・・・え? 僕?」

突然の事に荘汰の頬が少し赤くなった。

荘「だ、だめだめ! 僕にはイッ君っていう未来の旦那様が・・・」

ベシベシと宮田の肩を力強く叩く。

宮「いって、痛い! 荘ちゃん、痛い・・・」
荘「でも、それを言ったら宮田君の可能性もある」
宮「え?」
荘「だって、宮田君ってカフェで女の子から告白されたんでしょ?」

荘汰の言葉に宮田がガタンと飛び上がる。

宮「だ、誰が!」
荘「え・・・誰ってそりゃあ・・・」
与太「おじさんでした~」

ぬっ・・・と宮田の顔の横から与太郎が顔を出し、宮田は驚き、その場から飛びのいた。

宮「び・・・ビックリした・・・」
与太「マジで? そういう反応されると・・・楽しくなっちゃうじゃないか」

と、ニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべる。

与太「で? 二人とも何を真剣に話してたの?」

と、机の上に置かれた手紙を拾い、内容を読む。

与太「あら、ラブレター? 青年、ひど~い! おっさんという者がいながら」
宮「ちが! 俺宛じゃないよ! 誰宛なのか分からなくて困ってんだよ」

宮田の言葉に封筒の裏と表を交互に見ると、確かに宛名がない・・・というか、書いた本人の名前すらない。

与太「青年・・・これ怪しくない?」
宮「え?」
与太「だって、本当に事務所の誰かが好きなんだったら、名前書くし、メアドとか携帯番号も書くと思うよ?」
宮「た・・・確かに」

与太郎は手紙を丁寧に封筒にしまうと、宮田の頭にポンッと置くと、

与太「こういう手紙には気をつけないと」

そういうと部屋を出て行ってしまった。
二人は、そんな与太郎の後姿を呆然と見送り、

荘「何しに来たんだろう?」

と、荘汰がポツリと呟いた。






事務所を出た与太郎が、タバコの煙を噴出しながら歩いていると・・・

「あの・・・」

と声をかけられた。
振り向くと、そこにいたのは可愛らしい一人の女性だった。

与太「はい?」
女性「あの・・・・・・手紙・・・読んでくれました?」

女性は恥ずかしそうに頬を染め、もじもじと両手の指を絡ませながら聞いてきた。

与太「手紙?」
女性「あの・・・すいません、私・・・緊張しすぎて自分の名前を書くのを忘れてて・・・
   白地にピンクのレースの手紙と封筒なんです」

すると、与太郎の脳裏にさっきの手紙が浮かび上がった。

与太「あぁ、あれ!」
女性「はい! あの・・・私・・・よく貴方があの事務所を出入しているのを見かけてて・・・
   気がついたら・・・す、好きになってて・・・よかったら・・・お友達から・・・お願いしてもいいですか?」

女性は恥ずかしさのあまり、少し涙を浮かべながらも勇気を振り絞って与太郎に問いかける。
与太郎は困ったようにぽりっと頬を掻くと、

与太「あ~・・・ごめんね、おじさん・・・他に気になる人がいてね」

にこっと女性に笑いかけると、女性はしゅんっと肩を落とす。

女性「そうですよね・・・すいません、全然私の事なんて知らないのに」
与太「いやいや、こんなおっさんを気にとめてくれただけでもスッゲー嬉しいよ。
    でも、お姉さんまだ若いし、俺よりもいい人見つかるよ」

女性は「はい」と小さく答えると、与太郎の頭を下げ、立ち去っていった。

そのやりとりを事務所に2階から見つめていたのは宮田だった。
頬杖をつき、むすっとした顔で二人をやりとりを眺めていた。
すると、後ろから誰かが飛びついてきた。

宮「どわ!」
荘「覗き見とか、宮田君や~らし~」

荘汰だ。
宮田におんぶするような形で、外を覗き込む。

宮「まさか・・・とか思ったけど、やっぱり」
荘「心当たりあるの?」
宮「何回か、おっさんと仕事出るときに、遠巻きに見てくる女の人がいた気がしてさ・・・」

宮田の表情に荘汰はクスッと笑う。

荘「宮田君のヤキモチ焼き~vv」
宮「なっ! そういう荘ちゃんだって!」

と、2階でギャーギャーと言い合う二人に、とっくの前から気づいていた与太郎は笑みを零し・・・

与太「やれやれ、俺も・・・な~んであんなガキンチョがいいんだろうな~?」

と独り言を呟くと、夕暮れの街中へと姿を消していった・・・





END
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